ミニコラム、9回目は・・・<健康の根っこ>2つ目「食」
【ミニコラム】 健康の醍醐味
第9回目 「健康の5つの根っこ」 その2・食(食事)
今回は2つ目の「健康の根っこ」である「食」についてです。
私は「何か食の指導をして下さい」ともし問われたら・・・「兎に角、よく噛むこと」を先ずはアドバイスします。
そこで問題になるのが「噛み方」です。 世間では「健康の為に一口30回は噛みましょう」という健康法がテレビや雑誌などで推奨されたりしていますが、噛むことは良いと事だと判ってはいても、現実問題として皆さん出来ていますか? 恐らく「私は10回も噛んだら口の中に食べ物が無くなってしまい、噛みたくても噛めません!」と言う方が大半だと思います。 そんな方に「それでも噛みなさい!」と言うのは酷ですね。 世間の健康推進法はこういう「とにかく〇〇しましょう」というような根性論を前提に進めて、正しい解決策を併せて示せていないので脱落者が大勢出てしまうのです(ただ姿勢を綺麗に保ちましょう・・・とかね)。 私から言わせるとそんな医者や整体師は三流の指導者です。
沢山噛めずに直ぐに飲みこんでしまう人にはちゃんとした理由があります。 それをクリア出来れば、誰でも楽々と一口100回以上噛む事など楽勝です。 ではどうすれば一口100回噛めるようになるのか? その答えは・・・実は私が前回のコラムで提案した「舌の位置」に気をつけて噛むことで全て解決します。
舌の先を上顎の位置(「た」と発音する位置)に置いて一度食事をしてみて下さい。 今まで噛んでいた回数の2倍、いや3倍の回数の咀嚼が簡単にできるかと思います。 食事に倍の時間を掛けると食べる量は確実に2~3割は減ります。 また咀嚼によって唾液量が増え、消化作用も良くなるので腸の負担が少なくなり、便秘や下痢などの改善も期待できて必然的にダイエット効果も期待できます。 更に沢山噛めると顎~首の筋肉が良く動き、頭部の血流が良くなるので頭のむくみがとれ(頭痛の改善にも繋がります)、首や肩の凝りも減ります。 顎の咀嚼の際の歯=骨の刺激は、脳の刺激にもなりますので「脳の活性化=ボケ防止」にも役立ちますね。
この噛む動作を無意識のうちに長く出来る一番良い食材が・・・お米です。 スルメや硬い肉を毎日噛んでも勿論良いのですが、毎日摂取すると考えた場合、一番飽きなくて経済面からみても良い食材がお米です。 出来れば玄米ご飯をお勧めします(無理なら5分づき米からスタートしましょう)。 白米には無い玄米の外殻を食べると、腸の排出力(体内に溜まった毒素の排出力とも言えます)が格段にアップするので、便の質が格段に良くなります。 健康の為には、1日にご飯茶碗で2~3杯は食べて頂きたいですね! 米を沢山食べると必然的におかずの量が減るので、自ずと食品添加物の摂取量なども減ってより健康的な身体になることでしょう。
また玄米のような穀物の外殻が一緒に付いた状態で身体に摂取すると、血糖値の急激な上昇が防げるので糖尿病対策にもなります。 因みに、玄米ご飯・全粒粉パンなど未精製食品を食べた時の血糖値上昇率は、食パン・白米など精製済食品を摂取した場合と比較して、約半分しか上がらないんですよ! 故に、お米が血糖値を上げるのではなく、白米が血糖値を上げるので、「糖質制限ダイエット」は厳密に言えば「精製食品制限ダイエット」と言うべきで、「玄米」は食べる価値有です!(但し、体質的に玄米が合わない場合も勿論ありますので、自分の身体と相談しながら食べましょう)
このようにお米の本来の美味しさをゆっくりと噛んで味わって頂ければ、体に様々な良い変化が出てくる事でしょう。 テレビを見ながら、雑誌を読みながら、などの「~ながら食い」を止めれば決して良く噛むことは難しい動作ではありません。
一度、騙されたと思って一週間で良いので「1口目だけお米100回噛み」を試して下さい。 ご飯を口に入れて、お箸を置いて・・・ひたすら噛む! すると、今まで気付かなかった「味の深み」なども感じられるようになると思います。 そうして「正しい味覚」が蘇えってくると、自ずと「薄味」でも満足できるようになります。
舌先の位置の意識の変化で、長く噛む習慣が自ずと身に付き、食の質も体質も自然と変わってくることでしょう。 是非、お試しあれ。
今月の提案/とにかく、お米をじ~っくりと噛む、噛む、噛む!